| | | | | | |


trois
(Take Relief, Or Incentive Spectacles)



オルゴールという箱に潜む劇は、オルゴールを操る命あるもの(human)と、
命を与えられる“もの”(Object)との関係によって成立します。

仮想の現実が定着しつつある現代において、
わたしたちが『いま、ここ』にフィジカルに実存していることを味わえる機会は、
次第に少なくなりつつあります。


一方、日本には古来より『箸がおちても、おもしろい』というものの例えがあります。
それは、“もの”に人間くささやユーモアを見いだす視点です。

ただ日常に佇む、生きていないはずのものたち。
彼らに命のリズムをあてはめてみると、
そこには驚くほどいきいきした、
ユーモラスで新しい世界が立ちあらわれます。


『私たちが命のあるものを美しいと感じ取れるのは、
私たちの命が美に反応しているために他ならない。』

その視点(animism)に基づき、
命ないはずのものに新たにいのちを吹き込むことは、
『いま、ここ』に存在するわたしたちの
生命の実感を逆説的に証明する行為です。


わたしたちは、オルゴールという忘れかけていた劇場を通じて、
懐かしいものに触れたときのような安心、
または“何かやってみたい!”と
新しい何かがわきおこるようなスペクタクルを提供します。